カロッツェリアの推奨エンクロージャー容積を目指して
車へのウーファー取り付けには、ウーハーボックスが必要です。ウーファーボックスの自作での作り方は、沢山のサイトを参考にさせていただき、調査しました。
大体の作り方が分かったので、実際に取り付けする カロッツェリアの サブウーファー TS-W2010 に合わせたエンクロージャーの設計を自分で行うことにしました。
カロッツェリア 推奨エンクロージャー容積
モデル名 | 密閉エンクロージャー容積 | バスレフ用 推奨エンクロージャー容積 |
バスレフエンクロージャー用 ポートサイズ |
---|---|---|---|
TS-W3010 | 14.2 L 〜 28.3 L | 22.6 L | φ76 mm × 203 mm |
TS-W2510 | 9.9 L 〜 19.8 L | 17.0 L | φ76 mm × 178 mm |
TS-W2010 | 4.2 L 〜 14.2 L | 11.3 L | φ64 mm × 152 mm |
この、ユニット サブウーファー の特徴は、次の通りです。
高剛性のダブルコーン構造と大型4層ボイスコイル採用により、圧倒的な薄型化を実現しながら、正確でキレのある低音の再生を可能にしました。振動板は、上段にカーボン素材とグラスファイバーをコンポジットしたPPコーン、下段にグラスファイバーをコンポジットしたPPコーンを配置したダブルコーン構造。上下の振動板の間に密閉された空気がダンパーの役割を果たすため、リニアリティに優れ、経年変化にも強いという特長があります。また、下段振動板に小口径コーンを採用することで、適応エンクロージャーの小容積化を実現しました。
今回は、TS-W2010 の 密閉エンクロージャー容積の最大値である 14.2 L の容積を目指しての設計となります。設計には Jw_cad の Windows版を利用しました。無料のソフトウェアで使い勝手もかなり良く、重宝します。
トランクスルー部のみの簡単作成タイプ(不採用)
ウーファーBOXの設計にあたり、DIYでの組み立てが簡単なものが良いのではと考え、左図のようなエンクロージャーを設計しました。
しかし、次の様な問題があることが分かり、このタイプでの作成は行わないこととなりました。
- トランクスルーへの設置で、車内へ移動してこないようにする良い固定方法が思いつかない。
- トランク内のウーファーボックス設置により、スペアタイヤを取り出すための蓋が開きにくくなってしまう。
変形型ウーファーボックス(採用)
上記の問題点を解決するために、ウーハーBOXの形状を変更することとしました。
まず、トランクスルーからトランク部へ伸びていたボックスの後部を切り詰め、横へ伸ばしました。これにより、カロッツエリアの推奨する密閉エンクロージャー容積の
14.3 L とすることとしました。
ボックス内部の体積はこれより大きいですが、吸音材を壁面に貼り付けするため、吸音材の厚さ分だけ大きめになっています。
また、MDFの板厚は、12 mm と 18 mm のものを組み合わせて製作することとしました。これは、トランスクルー部の幅が狭いため、横板に 18 mm のMDFが使えないためです。取扱説明書の記載では、エンクロージャーには厚さ 20 mm 以上の合板 または MDF を釘やネジを使い接着剤で組み立てることが推奨されています。今回使用する 18 mm の MDFボードでも板厚は不足しているのですが、ホームセンターなどで販売されているMDFの板厚は18mmまでしか見つけることができなかったため、このようになっています。MDFは、ホームセンターなどでもっと販売されているのかと考えてかなりの店舗を巡りましたが、実際にはほとんど販売されていませんでした。
下図は、完成したサブ・ウーファーボックスの外観図です。DIYで製作するには、形が少し複雑になってしまいました。組み立てする順番など、作り方には注意する必要があります。
» 前:サブウーファーの取り付けを検討 » 次:ウーファーボックス製作(組立)
このページを参考にしたDIY作業については、全て自己責任でお願いします。当方では、如何なる場合でも、その結果についての責任を負いかねます。
MDFを使用して簡単な組み立てとなるよう、ウーハーボックスを設計しました。変形となりますが、密閉型エンクロージャーとして十分な容量を確保出来ています。
トランクスルーを有効活用したウーファーボックスは、なかなかの出来です。